13日の金曜美術館|アトリエ如瓶|ブログ・ヘッダ画像

このブログは、世の中の様々な「黙っていられん!!」ことを書くことを主旨としております。お客様や、お客様になるかも知れない方が読む可能性のあるブログではありますが、(書き手が勝手に決めたものながら)主旨を尊重し、常体文で記述して参ります。何卒お含みおきの上、お読みくださいますようお願いいたします。

2020年の年賀状

皆様こんばんは。館長&代表の如瓶です。

表現についての意欲が湧かなくて困っている……などと書いてから1カ月以上が経ち、そろそろ舌の根も乾いた頃なので、短めのを書いてみようかと思う。

SKIMAやらBASEやらのサイトを利用して、画像販売を試みようとしたものの、商品が年代物の作品の画像がほとんどだったりすると、買い手もつかず……というか、観賞用またはスマートフォンの壁紙用の画像など、やはりニーズは乏しいらしく、画像販売と並行して開始したInstagramは、ほとんどフォロワー獲得のためのアクションを起こしていないにも関わらず、少しずつフォロワーが増え、227名のフォロワーがいたりと、投稿数12件にしては健闘しているのではないかと思うのだけれど、画像のセールス的にはゼロという悲しい状況だったりする。

そんな中で、作品の画像の販売を試みようと思い、画像やら写真やらを販売できるサイトに登録しようと思った頃から、年賀状用の絵柄の販売してみようと思っており、今まさに制作に取り掛かっているところ。

年賀状など、WebやらSNSやらが浸透しきっている現在に、前時代的なものではあるけれど、絵描きを自称している立場としては、とりあえず描くことを諦めていないアピールにはなるし、絵柄の出来がよければファン獲得の好機になる可能性はあるし、今年はどんな絵柄のが届くか楽しみだからと、年賀状を送ってもらえる可能性も高くなるし、色んな意味で、私にとっては重要なコミュニケーションツールだったりはするのである。
30代の前半くらいまでは、上限を10人と定め、この一年お世話になった人から絵柄のリクエストを伺い、芸能人の似顔絵だの、好きな動物や風景など、リクエストを聞いて、「松の内までには届くと思います」と言い添えて年賀状の絵柄を描いていたこともあり、まあ大変な労力をかけて年賀状制作に取り組んでいた頃も10年近く続いていた。
PCやらプリンタやらスキャナやらを購入して以来、とりあえず干支の動物を描いてその年の絵柄とし、オリジナルにして自作の絵柄の年賀状を描き続けてはいるけれど、リクエストを聞いていた頃よりは楽しているとはいえ、「さすがに絵描きだねえ」「返信が楽しみだから年賀状を送っておこう」と思われたいがために時間と労力をかけて制作しているので、相変わらず年賀状制作は重たい作業であり、自営になってからは、お客様への挨拶ということもあって、手を抜けない年末(から年始)の作業なのである。

08年の年賀状の絵柄
08年の年賀状の絵柄

で、来年の干支は「子」、つまりネズミ。
色で言えばねずみ色のネズミを描いても、「インスタ映え」ならぬ「年賀状映え」しないので、一回り前にはハツカネズミを絵柄とした。2008年だったので、しっぽで「08(年)」の形を作った絵柄として一工夫凝らしたのだが、今回同じ手は使えないし、無理やり使ったとしても、しっぽで20の形にするのは難があるし、新元号を……と思っても、どう表記しても無理があるし……と、かなり作画が難航している。
前の干支の「亥」は、季節感と猪そのものの迫力だか佇まいだかをテーマに描いて年賀状の絵柄としてお世話になった方への年賀としてナシではないものにできたと思うが、今回描く「子」はそういう描き方がしづらい。
一見普通に水彩で描き込んだ感じの絵柄の中に、「今年は何年ですね」と西暦か平成〇〇年などの数字を隠し要素として盛り込むようなのも、我ながら「またアレをやるのかあ」と思ったりして、ネタ切れ感が拭えない。
そんなわけで、今回は悩ましいのである。

「おお、これならイケる!」と思う着想を得られれば、思わず寝ずに制作に取り組んでしまうことだってありうるけれど、そんなのより「あー、どんな方向性で行くか決まらないなあ」と懊悩しているときの方がはるかにしんどい。
こういうことを産みの苦しみというのだ。

と、そんなことを思いつつも、滞っていたブログのUPも、「表現者の産みの苦しみ」ゆえに再開できたし、表現活動は簡単に悪循環に陥るし、連鎖的に意欲を生んだりもする。やはり取り組む姿勢を失ったら表現者は終わりだなあと、絵柄を決めかねているクセに実感したりする。

私が過去にどんな年賀状の絵柄を描いてきたかを見たい方は、こちらからどうぞ。

冒頭に「短めのを…」と書いたにも関わらず、まずまずの分量になってしまったなあと思いつつ、愚痴みたいな内容こそ、当ブログの主旨にマッチしているよなあと思うし表現に関することなので堂々とUPできるし、また、しっぽを08年仕様にしていなければ、今回も使えたのに……と苦々しく思いながら、黙っていられませんでした。